jazz and freedom and records

ジャズ レコードを聴きながら勝手気ままな戯言日記、暇つぶしにどうぞ・・・・・

甘さを抑える脇役たち ・・・・・SWEET HONEY BEE / DUKE PEASON

BLUE NOTE BLP-4252

とにかく音がイイ!たまたまリバティのモノ盤(RVG入り)と、音が良いと評判だったキングのステレオ盤、2枚を所有していている。

カヴァのイメージに反し、中身はなかなかいいです。

1曲目のタイトル曲に針を落とすと、素晴らしい音色のflにハッとする。スポールディングのflってこんなに良かったっけ、と誰しも自分の耳を疑うでしょう。
この時代の「お約束事」とばかり、スタートはジャズ・ロックなので硬派の方にとっては、「またか!」と針を上げてしまうかもしれません。でも、tp、tsはバックに徹し、ソロを取らない構成が、ニクイ!
ここを少しばかり我慢して、2曲目、‘Sudel’に入るとがらっと曲調が変わる。3管アンサンブルと心地よいスピード感が、「音」の良さと相俟って、聴き手を演奏にググッと引き込む。ピアソンは頭の部分で味のあるアレンジも施している。そして、後半、自分のソロ・パートで3管のアンサンブルをバックにする手法は、どことなくH・ハンコックの‘SPEAK LIKE A CHILD’(1968年3月録音、ピアソンのプロデュース)の雰囲気を連想させます。カーター(b)とローカー(ds)も同じで、ひょっとして、本作でアイディアが芽生えたのかもしれません。

全7曲、アレンジも含め全てピアソンのペンによるもので、彼の小粋な音楽センスが横溢している。ただ、彼の基本的スタンスは、「柔らか、甘め系」。例えば、バラード曲、‘After The Rain’ではスポールディングの出色のflで随分、助けられている。

本作が録音されたのが66年12月録音、そしてリリースされたのは1967年、ライオンがBNをリバティに売却した時期(66年5月)と微妙に近く、ひょっとしてリバティ盤がオリジナルでは?と淡い期待をしていましたが、ちゃんとNY盤がありますね。音自体は多分、変わらないのでは?

 

 

 

こちらがキング・ステレオ盤です。MONO同様に「音」がいいです。ただ、カヴァのSTEREO版が入手できなかったのかMONO版を流用している。本アルバムは結構、人気があり、当てにならないけれどキング盤のタスキ帯に、コレクターズ価格:¥5,000と記載されている(1983年当時)。

 

 

 

その要因は、キャッチ・コピーに書かれている「愛らしいメロディ・センス」ですが、やはり、ハバードの存在が大きい。全曲でソロは取らないものの、オーセンテックなプレイでビシっと一本、筋を通している。因みに、N・ヘントフが書いたライナー・ノーツの中で、ピアソンはハバードに最大級の賛辞を送っている。

録音当時、ハバードは既にAtlanticに移り、”BACKLASH”を録音(1966.10.19)していたが、本作と”SWEET SLUMBER(LUSH LIFE)/ LOU DONALDSON”、そして”THE RIGHT TOUCH / DUKE PEARSON”(BLP‐4267,1967.9.13 録音)までBlue Noteの作品に参加している。理由はライオンが67年秋に引退するまで付き合ったのです。実に律儀な男だ。

 

 

スポールディング、ハバード、そして沈思的プレイに徹するヘンダーソンに支えられたピアソンのpは絶好調です。

 

avengerv6.hatenablog.com

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