ジャズ・tp
RIVERSIDE RM 439 初めて渋谷の「JARO」へ行った時に購入したのが本盤。もう30数年近くも前の事。転げ落ちそうな階段に驚いたが、見たこともないオリジナル盤が壁にびっしりと飾られているのに、また驚いた。本盤は階段(下り)の右手の棚のリバーサイド・コ…
ナヴァロは1950年7月7日、日本流で言えば「七夕」の日に結核に合わせ、ヤクという悪習により26才の若さでこの世を去っている。だが、ジャズ・トランペッターの系譜を語る上で、ナヴァロは必ずガレスピー~ブラウンのライン上にのぼる大物、巨人として認知、…
上高地の田代池です。小さな池ですが、ここの輝きは別格、別ものです。これを見たくて上高地を訪れると言っても過言ではありません。暑さを忘れさせてくれます。 ブルー・ミッチェルは1979年に49才の若さでこの世を去っている。同じトランペッターのドーハム…
(CONTEMPORARY S7597) 60年代の初め、西海岸にはカーメル・ジョーンズの他にもう一人、優秀なトランペッターがいた。それが、本作のジョー・ゴードン。まだ新人の域であったカーメルと違ってゴードンは58年、ウエスト・コーストに移住するまで、既にイース…
通説によると、カンサス州とミズーリ州の双子都市、カンサスシティの地方グループで活躍中、偶々、当地を訪れたかのヨアヒム・ベーレントに見出され、DB誌で”wonderful trumpet player”と紹介された無名の新人、カーメル・ジョーンズの初リーダー作。的を射…
ATLANTIC 1376 のっけからこんなことを言うと、身も蓋も無いけれど、このレコードはコ・リーダーを務めるミッチェルとランドを聴くよりもtpのカーメル・ジョーンズを聴く作品と言っても過言でないと思う。ただ、それが故にミッチェルとランド、二人の存在感…
上がオリジナル・カヴァ(但し、国内盤)、下は1988年、西ドイツ(当時)で再発されたカヴァです。オリジナルはパッとみた感じはマイルスに見間違えてしまうほどそっくりです。それに比べ、再発盤のマギーは彼の裏人生が皺と共にそのまま刻み込まれたヤクザ…
左が1964年9月25日、ベルリンで録音され、ドイツ・コロンビアからリリースされた正規盤の”IN BERLIN”、右はその一週間後の10月1日、パリで録音されたBN盤のカヴァを堂々とパクったブートレグ。 先ずは左の正装スタイルの”IN BERLIN”、 昔、レコード店の知り…
右が初リーダー作”QUINTET/SAYING SOMETHING”(SAVOY 1961年録音)、左が1981年に録音された”POLITELY”(MUSE)。両作の間に20年の差があるが、リズム感に多少の違いは有れど一般的な聴き方では時代の差を感じない。フォー・ビートの流れが絶え間なく続いて…
ガイド・ブック等で紹介される歴史的名盤を始めとする名盤の類だけではジャズの「奥深さ」を計ることは出来ない。今回の二枚は、名盤群とは対岸以上、遥かに離れた作品だが、なかなか味が有ります。ジーン・ショウはマイルスと同じ1926年(6月)、デトロイト…
50年代後半、プレスティッジの多くのノン・リーダー・セッション作品に名を連ね、一時「幻の名盤」と騒がれた”MAL 1”の”Yesterdays"での味のあるソロ、コルトレーン、フラナガン、バレル達と共演した”THE CATS”等々で知られるI・シュリーマンの事実上の初リ…
一端のコレクターになるまでに幾多の関門をクリアしなければならないが、バードのTransition盤の3枚がちょっとハードな登竜門としてまず浮かび上がります。 先日、DU名古屋で査定を受けている間に、歩いて数分の所にある廃盤屋を知り、初めて覘いて来ました…
今年の最終便です。「鳩のサド」でお馴染みのアルバムを。 先日、DU名古屋で高額のプライスが付いていた一枚。昔から常連盤なのでさほど驚きはしなかったが、以前の記憶よりかなり値上がりしていた。このクラスは上がることはあっても下がることはないので…
少し前、ディスク・ユニオン名古屋へ初めて行った時、確認できた最高値は諭吉が40枚でお釣りがほんの僅かの”INDEED / LEE MORGAN”だった。緑がかったモノトーンが何の説明も要らず”BLUE NOTE”を見事に象徴している。Goldmine誌(2nd Edition、2004年発刊)…
現役時代、所用で大阪へ行った際、時間が有れば天王寺の交差点の角のビルの地下にある「トップ・シンバル」に寄っていた。ここは筋金入りのジャズ喫茶、ハード・バップ生一本と言う雰囲気が充満していて好きな穴倉だった。初めて寄った時、レコード・リスト…
1961~62年に掛けてドーハムとマクリーンの双頭コンボの3作品を。 左から録音順に ① ”INTA SOMETHING”(PACIFIC JAZZ PJ-4, 1961.11.13) ② ”MATADOR”(UNITED ARTIST UAJ14007, 1962.4.15) ③ ”JACKIE McLEAN”(BLUE NOTE 84116, 1962.6.14) ①はヴィネガ…
(1977.2.20) 大好きな映画の一つに、もう、かれこれ30数年前に公開された‘ONCE UPON A TIME IN AMERICA’があります。主演はロバート・デ・ニーロ、監督は、あのセルジオ・レオーネ、そして遺作です。日本では当時、単なるギャング映画として紹介され、しか…
1972年12月5日、腎臓病を患っていたドーハムは騒がれることなく48才の短い生涯を終えた。口の悪い連中から「長持ちドーハム」と揶揄された割には早死にであった。だが、、本作を録音した64年、40才にしてドーハムは既にジャズ・ミュージシャンとしての生命…
「お前は、ショーン・コネリーか!」と突っ込みたくなるこの気取ったポーズには「オレを甘く見縊るなよ!」と言わんばかりのファーマーの無言の抵抗さえ感じられる。ファーマーのベスト・アルバムと言えば、、同じARGOの‘ART’が大方の予想ではないでしょう…
(1958.4.22) 現役時代、東京へ出張した際、帰りに廃盤屋に立ち寄るのが楽しみだった。ある店に行った時の事、「新着コーナー」でこの‘MONDAY’のオリジナルを見つけたが、カヴァがかなり傷んでおり、悩んだ末、元に戻し違うエサ箱を物色していると、一人の…
1960年代後半から70年代前半に掛けて、多様性に富んだ当時のジャズ・シーンを活性化し、人気を博したグループと言えば、C・ロイド・カルテット ~ P・ウッズ & his ERM 、そして MUSIC INC.が思い浮かびます。 トリヴァー、カウエルを双頭とするMUSIC INC.…
通称、マイルスとコルトレーン「別れの欧州ツアー」ライブ5部作の内の一枚。 1960/3/21のパリを皮きりにストックホルム(3/22)、コペンハーゲン(3/24)、チューリツヒ(4/8)、オランダ(4/9)の順で録音されている。 本作は1985年になってスエーデンの…
旧録音の海外CD盤は国内盤にない魅力がある。一概には言えないが、日本はオリジナル仕様を優先的に考え、海外はレコードと切り離して詳しいデータ、情報等々を付加価値として積極的に組み入れている。考え方が根本的に異なるような気がします。 今回アップ…
最期は悲劇だったけれど、モーガンは幸せな男ですね。 わが国の分厚いハード・バップ愛好者層から絶大な支持を受け、更にショキングな死がドラマティック性を呼び、ほぼBN一筋に作品を吹き込んでいるスタンスも好ましく映り、マイルスの人気には及ばないも…
60年代末のジャズ・シーンを席巻したロイド・グループのブームも収まった70年代初頭、また、新しいグループが躍進し、多くのジャズ・ファンのハートをギュッと捉えた。 「ミュージック・インク」のネームはC・トリヴァーのリリース初リーダー作”THE RINGE…
時間が空いたのでSMへ出かけ、書店に。初めて見るマガジンですが表紙の写真につられ手に取った。オーディオの専門誌ではないけれどオーディオ・ルームが特集され巻頭に村上春樹氏が紹介されていた。 続きをペラペラと捲っていき、他の四人の一人目のチダ コ…
夏はボサノバと思っていたけれど、意外にニュー・ジャズとの相性が良い。 そこで、D・チェリーの作品を二枚。 一枚はBN第一作目、チェリー、バルビエリ、グライムス、ブラックエルのカルテットによる”COMPLETE COMMUNION”(1965.12.24) この手の演奏に抱く…
夏はボサノバと思っていたけれど、意外にニュー・ジャズとの相性が良い。 そこで、D・チェリーの作品を二枚。 一枚はBN第一作目、チェリー、バルビエリ、グライムス、ブラックエルのカルテットによる”COMPLETE COMMUNION”(1965.12.24) この手の演奏に抱く…
レコードを整理していたらこれが、二ヶ月ほど前、オリジナル盤に初めて出会った記憶が甦った。 欲しい一枚ですが、さすがに諭吉が10枚で釣りが僅かでは、妥当な価格とは思うけれど手も足も出ません。ま、諦めは付きます。 内容は抜群で、久し振りにターンテ…
Transition盤、”IN PARIS ”が「幻の名盤」に、また”FUEGO”の「名定盤」扱いによりバードの知名度、人気度はコレクター及び一般ジャズファンの間で高い。でも、ディープなバード・ファンにお目にかかったことがない。つまり「広く浅く好かれる」がバードの絶…